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エンジニアがマネジメントを依頼されたらすべきこと【マネジメント初心者向け】

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30代前後のエンジニアによくみられる悩みがあります。それは、「マネジメント職に任命されたが、どうすればよいか分からない」というものです。モノ作りが好きでエンジニアになり、開発一筋できたので、マネジメントのことは何も分からないという方は多いと思います。そこで、今回は「そもそもマネジメントとは?」ということを整理したうえで、何をすべきなのか解説していきます。マネジメント業務と向き合ってる、あるいは、マネジメント職に関心のあるエンジニアの方は、是非、ご一読ください。

そもそもマネジメントとは?

「management」は、日本語に訳すと「経営」や「管理」「処理」といった意味があります。一般的には「管理」のことを指していると考えて差し支えありません。


では、ビジネスにおいては、何を管理していくべきなのでしょうか?このように聞くと、多くの人が「人を管理していく」と答えるでしょう。しかし、実はこれは間違いです。マネジメントとは、あくまで「定量的に目標や業績を管理する」概念や手法です。代表的なものとして以下をご紹介します。

MBO

マネジメントの大家であるピーター・ドラッカーは、マネジメントについて、MBO(Management by objectives)という概念を提唱しています。MBOは日本語では「目標管理制度」と訳されるとおり、「目標に向けて管理を行う」点が特徴です。


ここでいう目標とは、定量的に計測ができることが前提になります。例えば時間、作業量、目標数値などです。計測可能なものを目標として設定することで、達成の度合いや、なぜその目標に到達しなかったのかを分析することができるのです。

OKR

開発会社でよく耳にするのが、エンジニアの作業を全て定量化することは難しいというものです。確かに、コードを書く量が多ければ良いというわけではありません。また、スキルの高いエンジニアがいても、ビジネスサイドの問題から、サービスがうまくいかないケースもあります。
そこで出てきマネジメント手法が、OKR(Objectives and Key Results)です。


直訳すると、「達成目標と主要な成果」となります。達成目標に対して主要な成果をいくつか洗い出し、その成果の進捗を探っていくという手法です。例えば、あるサービスの全体目標が100万アクセスだった場合、開発チームとしては再訪率の向上、新規率の向上、サイト滞在時間の向上など主要な成果を洗い出し、サービス向上のために日々作業や議論を行なっていくということになります。

MBOとOKRに対する誤解

よく、MBOは人事考課向き、とか、OKRはサービス開発に向いている、などと考えられがちですが、チームを構成するメンバーや、会社から求められる成果によって、手法が異なるだけといえます。マネジメントとは、「定量的に目標や業績を管理する」ものであり、MBOもOKRもその点は同じなのです。

リーダーシップやコーチングと、マネジメントとの違い

よく、リーダーシップやコーチングと、マネジメントをごっちゃにしてしまってる人がいます。しかし、これら3つのスキルは大きく異なります。リーダーシップとコーチングについても簡単に解説をしておきましょう。

リーダーシップとは

現代のビジネス環境は、VUCA時代といわれるように、先行きが不透明な状況です。そのため、「組織の方向性を指し示す」ことがリーダーの最も重要な役割といえます。その上で、定量的に目標設定を行い、マネジメントを行っていくことになるわけです。
余談になりますが、リーダーシップは、現代においては管理者だけに必要な能力ではなく、全てのビジネスマンにとって重要なスキルといえます。サービスを日々運用する中で、個別でミーティングを行っていることもあるでしょう。その時に、事態をしっかり認識し、選択肢を並べ、正しく方向を選択し、周りに周知させていく姿勢は現場のエンジニアにも必要なスキルではないでしょうか。

コーチングとは

つづいて、コーチングです。コーチとは、「馬車の幌」が語源です。出発地点から目的地まで運んであげるという意味から、「対象者を目的地まで運んであげる」ための概念や手法をコーチングというようになりました。コーチングにおいて必要なことは、主に以下の2つあります。


(1)対象者の目標の設定
(2)エフィカシー(自己効力感)を上げるという作業です。


仮に、あなたが、一人のエンジニアを教育しなくてはいけないとしましょう。その時に必要なのは、彼に対して適切な目標設定を行うことです。例えば、「2ヶ月以内にswiftでスマホアプリを自分一人で実装しよう」などです。次に行うこととしては、エフィカシーを上げるという作業です。簡単にいえば、「キミならできるぞ!」ということです。


ちなみに、自己効力感が高まった状態がチーム全体に広がっている状態をコレクティブエフィカシー(集団的効力感)といい、企業やチームの目標に対して大きな推進力につながっていくことになります。


マネジメントを頼まれたら何をすべき?

さて、エンジニアのあなたがマネジメントを急遽頼まれたとしましょう。あなたは何をすべきでしょうか。
まず最初に行うべきことは、「目標を確認する」ということです。管理するチームの目標は適切か?会社の目指すべき方向に合っているか?などを確認することが必要です。


マネジメントにおいての問題として最も多いのが「目標設定の誤り」です。高すぎる目標はチームの士気を下げることにもつながりますし、方向性を誤れば、業績にも結びつかず、努力が無駄になってしまいます。


次に、最終目標が決まったら、マイルストーンの設定、もしくは構成要素の設定を行いましょう。今回、あなたのいるエンジニアチームの目標は、3ヶ月以内に新しいWebサービスを作り上げることが目標だとします。時間としては適切であり、不測の事態があれば経営側からも理解をもらえることになっているとします。


マネージャーは、全体の設計から各作業のマイルストーンや作業工程を設定し、計画通り進んでいるかを確認します。進捗が遅かった場合、何が原因なのかを特定し、その解決を行うために、必要があれば関係各所に報告と相談を行っていきます。

マネジメントのコツ

マネジメントのコツはあくまで「定量的な目標設定を行う」ことです。
例えば、「社内でNo.1のエンジニアになる!」という目標があったとします。この目標設定は良いものといえるでしょうか?それとも悪い目標設定でしょうか?


一見すると、「No1」と、数値が入っていますが、実態としては定性的で何をもってNo1なのか、判断が難しいといえます。


定性的な目標設定はゴールが曖昧になり、フォーカスするポイントがずれたり、どこに問題があったのか、分析ができなくなってしまいます。そのため、できる限り定量的な目標設定をすることがコツです。
また、目標設定をしても、この変化の激しい時代においては「半年後には目標が陳腐化していた」ということも少なくありません。業務や作業内容によって、目標設定の期間を設定することや、途中の軌道修正なども行っていく必要があるでしょう。


大事なことは、「最終的に業績に結びつける」ということですから、マネジメントがどうやったら機能するかを試行錯誤することも重要です。

マネジメント関連の書籍

マネジメントに関しては様々な書籍がありますが、エンジニアの皆さんには、次の2冊をご紹介したいと思います。


  • マネジメント(ピータードラッカー著)
いわずと知れたマネジメントの大家であるピータードラッカー。読みやすく入門編としても良いので、ぜひ1冊は手元に置いておきたい書籍のひとつです。


  • Team Geek(Brian W. Fitzpatrick著)
googleのエンジニア達はいかにチームを作っていくのか?という副題がついており、エンジニアのマネージャーやリーダーにはぜひ一度読んでほしい本です。エンジニアにおける目指すべきマネージャー像やリーダー像について書かれています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。マネジメントについて、イメージができたでしょうか。これからのマネジャーは、単純に数値だけを管理していくだけではなく、混沌とした世の中で、どうすればサービスやチームという船でサバイブできるかを考える必要があります。


しかし、中には、旧式のマネジメントスタイルや、会社の体質に困っている方も多いと思います。その状況で、リーダーシップやマネジメント能力を発揮しないまま、日の目を見ないまま終わってしまう方を、私たちは多くみています。キャリアに悩んだら、是非一度、キャリアコンサルタントに相談してみてください。


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