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インフラエンジニアを取り巻く環境は、上でも説明しましたが、転職市場動向としてのトレンドを解説したいと思います。
ひとつはクラウドの進展です。最近ではクラウドを利用する企業が増えており、今後もこの傾向は続くと思われます。クラウドを扱えるインフラエンジニアの需要は増加する反面、オンプレミスを扱うサーバーエンジニアや、物理的なネットワーク機器を扱うネットワークエンジニアの需要は縮小することが予想されます。
もうひとつは大量データ社会の到来です。上でも説明したとおり、これからの時代は、あらゆるモノがインターネットに接続されるようになるでしょう。つまり、それだけ大量のトラフィックをさばくサーバーやネットワークの技術が必要となり、そのスキルをもったインフラエンジニアの重要性は増すものと思われます。
続いて、インフラエンジニアの転職する際に注意すべき点をとりあげたいと思います。
転職は年収を上げるチャンスですが、年齢の問題があります。よく35歳を超えると転職が難しくなるといわれますが、なぜ年齢が高くなると転職のハードルが上がるのでしょうか。理由は主に次の4つ考えられます。
年齢が高くなると、給与も高額になりがちです。そのため、企業としてもよほど注目すべき点がないと、採用しづらいでしょう。ポストの数も組織の上に行くほど少なくなるので、年齢が上がるほど、転職市場に出回る求人数が少なくなります。
また、若い方が知識やスキルの吸収力が高く、組織文化への対応もしやすいとみなされ、年齢が高い人を敬遠するケースもみられます。
ただし、インフラの設計から開発、運用までの幅広い知識とスキルを持ち、プロジェクトのマネジメントもできるようなスキルをもっている方であれば、プロジェクト運営やメンバー育成も期待できますので、企業から声がかかる可能性はあるでしょう。
いくらスキルが高くても、そのスキルが求められていなければ年収は上がりません。時代のトレンドを意識して中長期的に求められるスキルを習得することが大事です。
例えば、2018年9月に経済産業省から発表されたデジタルトランスフォーメーションに関するレポートから、今後は運用コストの削減が見込めるクラウドへの移行が増えることが読み取れます。従ってクラウドのスキルが高いエンジニアは重宝されるでしょう。
※引用:http://www.meti.go.jp/press/2018/09/20180907010/20180907010.html
転職の際には大手企業かベンチャー企業、どちらに行くべきか悩む人も多いでしょう。どちらもメリットとデメリットがあるので、一概にどちらが良いとは言い切れませんが、大手企業は様々な仕組み化がなされており、システマチックに動ける反面、どうしても個の自由には制限がかかりやすいといえるでしょう。対してベンチャーは制度が整っていないため、良くも悪くも自由にできるといった特徴があるでしょう。
インフラエンジニアを目指す場合、当然エンジニア経験がある方が有利ですが、未経験でも挑戦させてくれる企業は存在します。
ただし、事前準備は必要です。しっかり事前学習し、できれば自宅で設計から構築までの一連の作業を経験しておくことをおすすめします。
一度自分で手を動かし、経験してみることで、そもそもインフラエンジニアという仕事が自分に合うかどうかもみえてきます。また、面接の際に熱意を伝える材料にもなりますので、本気でインフラエンジニアになりたいと思うならば、挑戦してみましょう。
また、未経験でインフラエンジニアを目指す場合は若いうちに、挑戦するようにしましょう。20代は受け入れ側企業の間口がある程度ありますが、30代になると受け入れてくれる企業もぐっと少なくなります。
これからインフラエンジニアを目指す、あるいはインフラエンジニアとしてキャリアアップを目指すうえで、必要な準備とはどんなことでしょうか。
インフラエンジニアにはインフラに関する知識の他、幅広いスキルが求められます。転職をするうえで、どの程度の年収を目指すか、また、それにはどの程度のスキルが必要か把握して活動すべきでしょう。
現在、オンプレミスを中心に扱うインフラエンジニアとして活動している方がスキルアップしようとした場合、AWSのインスタンスを自宅等で立ち上げて触ってみることをおすすめします。書籍を読むことも重要ですが、実際に行ってみると発見も多いと思います。時代はどんどんクラウド化の方向に向かっています。理想的なのは、オンプレミスでもクラウドでも目的に応じて最適な方法を選べることだと思います。
転職活動を行ううえで必要となるものに履歴書、職務経歴書があります。基本的にはこのふたつの書類のみで問題ありませんが、もしも過去に自分が携わったサービスがあれば、知識をまとめて参考資料として提出するというのも可能です。(加点対象になるでしょう)
現在ではdraw.ioなど、簡単にアーキテクチャを作図できるツールがあります。これらを利用して、自分自身の学びや経験したものをまとめておくとよいでしょう。まとめた構成があれば、Qiitaなどに公開しておいても良いかもしれません。
尚、履歴書や職務経歴書の準備は以外と手間がかかるものです。スマートフォンで簡単に作成できるツールがあるので、気になる方は使ってみてください。
面接が苦手というエンジニアの方も少なくないと思います。面接の詳細に関しては別の記事でとりあげますが、ポイントだけ記載したいと思います。面接時において聞かれることは大きく分けて2つです。
1.自分自身の内面
2.スキルセット
1に関していえば、自分自身の将来のイメージは何か?その将来像に向けてどういった活動をしてきたか?得意なこと、不得意なことは何か?などを考えておくと良いでしょう。
次に2のスキルセットです。これまで培ってきた技術や経験をまとめておき、質問に適切に返答できることが大事です。そのためにも、経験や知識を一度整理しておく必要があります。また、知らない知識に関する単語が出てきた際には、正直に知らないと伝えたうえで、「勉強します」と前向きに答えれば問題ありません。
今回はインフラエンジニアの将来性や転職について解説しました。将来性が高いインフラエンジニアですが、転職にはしっかりとした準備が必要です。1日、2日で準備できることではないので、早いうちから取り掛かるとよいでしょう。
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