「実際のところ、ITエンジニアの将来性ってどうなの」と疑問を抱いている方は多いでしょう。とくに、転職してこれからITエンジニアを目指す方、今後もITエンジニアとして活躍したい方にとっては、将来性は知っておきたいテーマです。
そこで今回は、ITエンジニアの将来性について解説します。あわせて、将来を見据えて高めておくべき能力、その能力を高めることで就きやすくなるエンジニアの役割もご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ITエンジニアの将来は明るいか?
ITエンジニアの将来性を考える際は、いくつかの要因を考慮する必要があります。
たとえば以下は、現時点でのITエンジニアの評価をもとにした一般的な観点です。
一方で、以下のような懸念点もあります。
総合的に見るとITエンジニアの将来は明るいといえますが、その明るさを維持するには技術の変化や市場の動向に応じて適切にスキルを更新し続ける必要があるでしょう。
ITエンジニアはどういった能力を高めておくべきか?
ITエンジニアが未来の変化に対応し、キャリアを継続的に発展させるためには、以下でご紹介する能力やスキルが必要です。
継続的な学習能力
ITエンジニアとしての将来を明るいものにするためには、まず継続的な学習能力を身に着ける必要があります。上述のとおり、IT技術は急速に進化しているため、新しい技術やフレームワークを常に学ぶ意欲と能力が欠かせません。
基本的な理論・知識
コンピュータサイエンスの理論やアルゴリズムの知識など、基本的な論理・知識は新しい技術や状況に対応するための基盤となります。そのため、こまめに復習し常に身につけておくことが大切です。
柔軟な思考力
変化する市場や技術、ニーズに迅速に対応するためには、柔軟な思考力や適応能力が求められます。これまでに習得した知識や技術、これまでの経験などに囚われ過ぎないよう注意しましょう。
問題解決能力
これからのITエンジニアには、技術的な課題だけでなくビジネスの課題にも対応できるような広い視点での問題解決能力が必要です。そのため、視野を広げると同時に、問題が起きた際はその原因を考える癖をつけましょう。
コミュニケーション能力
ITエンジニアとしての技術力と同じくらい、コミュニケーション能力も重要です。ほかの部門や顧客と円滑にコミュニケーションを取ることこそが、プロジェクトの成功につながります。
協調性・リーダーシップ
複雑なプロジェクトではほかのエンジニアや専門家と協力して作業を進める必要があるため、協調性やリーダーシップのスキルも必要になってきます。チームメンバーの一員であること、そしてリーダーだという自覚を持ち、課題や問題に向き合いましょう。
倫理的な意識
サイバーセキュリティやプライバシーの問題が増えてきているため、技術を使う際の倫理的な意識も求められます。本質的な問題を明確にして、主張(〜が必要)と根拠(なぜなら〜)を組み立てる癖をつけましょう。
専門分野の深化
すべての分野に精通するのは難しいため、AI、クラウドコンピューティング、サイバーセキュリティなど、特定の分野について理解を深めると良いでしょう。自らの専門分野を明確にすることで、ニーズを維持しやすくなります。
ビジネススキル
ビジネスの側面を理解し、技術をビジネス価値に変換する能力もますます重要になってきます。そのため、ビジネス本を読んだりオンライン学習サービスを利用したりすると良いでしょう。
リモートワークのスキル
オンラインコミュニケーションツールの使い方や、リモートワークにおける作業効率アップの方法など、リモートワークのスキルも強化しておくと安心です。オフィスワークからリモートワークに変わっても柔軟に適応できるほか、同じ会社のメンバーをサポートしやすくなります。
能力を高めることで就きやすくなるエンジニアの役割は?
上述したスキルや能力を高めることで就きやすくなるエンジニアの役割は、以下のとおりです。
(※企業や概念によって役割の区分けは異なります)
ソフトウェア開発者/エンジニア
ソフトウェア開発者/エンジニアは、アプリケーションやシステムの設計、開発、テスト、保守を担当する職業です。国内のソフトウェア開発人材は不足しているため需要が高く、その分将来性もあるといえるでしょう。
システムアーキテクト
システムアーキテクトは、大規模なシステムやアプリケーションの全体構造や設計を担当し、ビジネスニーズと技術のギャップを埋める役割を担う職業です。システム開発の超上流工程から関われるため、得られる充実感は大きいといえます。
データサイエンティスト
データサイエンティストとは、ビッグデータを解析し、ビジネスの意思決定や製品の向上に貢献するインサイトを提供する職業です。AI時代の到来が予想されていることから、データを分析し有益な知見を見出すデータサイエンティストの需要は高いといえます。
AI/MLエンジニア
AI/MLエンジニアは、人工知能(AI)や機械学習のモデルを設計・開発し、それを製品やサービスに組み込む職業です。国内ではあまりメジャーな職業ではありませんが、アメリカではニーズが高まっているため、海外で働くことも視野に入れられます。
データエンジニア
データエンジニアとは、データの収集や整理、保存、アクセスを効率的に行うためのシステムやプラットフォームを構築する職業です。上述したデータサイエンティストと混同されやすいですが、データサイエンティストがデータの活用をメインとしているのに対し、データエンジニアはそのデータを整理するのがメインです。そのため、似て非なる職業といえます。
サイバーセキュリティエンジニア
サイバーセキュリティエンジニアは、オーガニゼーションの情報資産を保護するためのセキュリティ対策や戦略を導入・維持する職業です。サイバーセキュリティエンジニアを求める企業は多いため、将来性は高いといえるでしょう。
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、コンピュータネットワークの設計や実装、維持を担当する職業です。生活を支えるITインフラに関われるため、大きなやりがいを感じられるでしょう。コンピュータやその周辺機器に興味がある、または理解を深めたいという方に向いています。
クラウドエンジニア/アーキテクト
クラウドエンジニア/アーキテクトは、クラウドベースのソリューションの設計や実装、維持を行う職業です。インフラ環境のクラウドへの移行を検討している企業が多いことから、その需要は高いといえます。
DevOpsエンジニア
DevOpsエンジニアは、開発と運用を連携させ、ソフトウェアのリリースと運用を効率的に行うためのプロセスやツールを管理する職業です。具体的には、開発からテストまでを自動化し短期間で品質を担保する「CI/CD」や、セキュリティアップデートのチェック・適用などを行います。
フロントエンド/バックエンド開発者
フロントエンド/バックエンド開発者は、Webアプリケーションのユーザーインターフェースやサーバーサイドロジックの設計・開発を担当する職業です。フロントエンド開発者は主にWebサイトのデザインやHTML・CSSのコーディングからテストまでを担当し、バックエンド開発者は主に要件定義やシステム設計、サーバー設計・構築などを行います。
ビジネスアナリスト・ITコンサルタント
ビジネスアナリスト・ITコンサルタントは、ビジネスのニーズを理解し、それを技術ソリューションに変換する役割を担う職業です。国内ではまだまだ普及し始めたばかりですが、今後多くの企業から求められると予測されています。
UX/UIデザイナー
UX/UIデザイナーは、ユーザーエクスペリエンスやインターフェースの設計を行い、製品やサービスのユーザビリティを向上させる役割を担う職業です。UXデザイナーはユーザーにとって楽しく心地よい体験を提供し、UIデザイナーはユーザーにとって使いやすいデザインを実現させます。
まとめ
現状ITエンジニアの将来は明るいですが、いつその明るさが失われるかわかりません。自分の力で明るさを維持するためにも、継続的な学習能力や柔軟な思考力、コミュニケーション能力を常に高めるよう心がけましょう。スキルアップを図ることで、ITエンジニアとして働き続けやすくなります。
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