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EdTech

投稿日: 2025/01/31

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教育現場が抱える課題やテクノロジーの進化、社会的要因などにより、今「教育」と「テクノロジー」を組み合わせた「EdTech(エドテック)」に注目が集まっています。

そこで今回は、EdTechの概要や注目されている背景、主な活用事例についてご紹介します。あわせて、EdTech領域で求められる人材も解説しているので、興味があり転職を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

EdTech(エドテック)とは

EdTech(エドテック)とは、「Education(教育)」と「Technology(技術)」を組み合わせた造語で、教育分野においてテクノロジーを活用することを指します。
具体的には、教育の質を向上させたり教育をより効率的・効果的にしたりするために、デジタル技術やソフトウェア、ハードウェアを活用する広範な領域を含みます。

EdTech(エドテック)が注目されている背景

EdTechは世界的に注目されており、発祥といわれているアメリカのほか、中国でも注力されています。この背景には、教育の質向上や学びの平等化を目指すニーズと、テクノロジーの進化が密接に関係しています。

1.教育の課題とニーズ

EdTechが注目されている背景として、まず挙げられるのは「教育の課題とニーズ」です。

教育格差

日本の教育現場が抱えている課題のひとつに「地域性や経済面に由来する教育格差」があります。

これはEdTechによって解決できると考えられており、実際に教育関連のオンラインプラットフォームの登場により、教育資源が限られる地域や経済的な制約がある家庭でも高品質な教育を受けられるようになっています。

従来の一斉教育の限界

日本の教育現場は「従来の一斉教育の限界」も課題として抱えており、具体的には学習速度や興味が異なる学習者への対応が難しいことが問題視されていました。
EdTechによってAIやデータ分析を取り入れることで、学習者の進捗や理解度に応じた最適な学習を提供できるようになります。

教育コストの削減

従来の学校教育には施設運営費や教材費など多くのコストがかかります。EdTechはこれらを低減できる手段として注目されています。

2.テクノロジーの進化

EdTechが注目されている背景には「テクノロジーの進化」も挙げられます。

インターネットやモバイルデバイスの普及

世界的にインターネットの普及率が上昇したことで、多くの地域でオンライン教育が可能となりました。同時にスマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスも普及し、いつでもどこでも好きなタイミングで学習できるようになりました。この背景から、テクノロジーを活用するEdTechが注目されています。

AIとビッグデータの活用

AIとビッグデータが幅広く活用されるようになったことで、学習者のパフォーマンスをリアルタイムで追跡することが可能となり、個別指導の可能性が広がっています。それに伴い、教育プログラムの質や効率が向上していることも、EdTechが注目されている要因のひとつです。

3.社会的要因

EdTechは「社会的要因」により注目されているともいえます。

新型コロナウイルス感染症の拡大

新型コロナウイルス感染症の拡大によって対面授業が困難となり、オンライン教育の普及を加速させました。この背景から、世界中の学校がZoomやMicrosoft Teamsを活用してリモート授業を導入しました。

終身教育(リカレント教育)の必要性

技術革新や労働市場の変化により、社会人が継続して新しいスキルを学ぶ「リスキリング」や「アップスキリング」の重要性が高まっています。実際に、CourseraやUdemyで職業スキルを学ぶ社会人が増加傾向にあります。

グローバル化と競争の激化

グローバル社会において、教育の質や内容が各国の競争力に直結するため、教育システムの改善が急務となっています。

4.政策や投資の影響

「政策や投資の影響」により、EdTechが注目されているともいえます。

政府や教育機関の支援

多くの国で、デジタル教育を推進する政策が導入されています。たとえば、日本の「GIGAスクール構想」では、全国の児童にひとり一台のデバイスを提供しています。

ベンチャーキャピタルの投資拡大

EdTechスタートアップへの投資が活発化し、新たな教育サービスやツールが次々と開発されています。

5.教育の未来への期待

EdTechが注目されている背景には「教育の未来への期待」も挙げられます。

イノベーションの実現

VRやAR、ゲーミフィケーション、AIなどの進化により、教育がさらに魅力的で効率的なものになる期待値が高まっています。

学びの多様化

学校教育だけでなく、職場や家庭でも柔軟に学べる教育環境が求められています。

EdTech(エドテック)の活用事例

EdTech

EdTechは教育の場だけでなく、企業や社会人教育、地域社会においても活用されています。以下に、具体的な活用事例を分野ごとにご紹介します。

1.学校教育

学校教育では、EdTechが以下のように活用されています。

オンライン学習プラットフォーム

教師と生徒が教材や課題を共有し、オンラインで授業を進行します。新型コロナウイルス感染症の完成拡大時に多くの学校で導入され、遠隔授業を支援する役割を果たしました。

例:Google Classroom、Canvas、Moodle

AIによる個別学習支援

生徒の学習データをAIが分析し、一人ひとりに合った教材や問題を提案します。また、理解が進まないポイントを可視化して学習効果の向上を図ります。

例:DreamBox、Socratic(Google)

ゲーミフィケーション

ゲーム形式のクイズや課題を通じて学習に対するモチベーションの向上を図ります。生徒同士で競争しながら楽しく学べる仕組みとして注目されています。

例:Kahoot!、Quizizz

VR/ARによる体験型教育

VRで古代遺跡を探索したり、人体構造を3Dで学んだりと、没入型の学習を提供します。理科や地理、歴史の授業で効果的です。

例:Google Expeditions、zSpace

2.社会人教育・企業研修

社会人教育・企業研修では、EdTechが以下のように活用されています。

オンライン講座とスキルアップ

社会人が新しいスキルを身につけるための講座を提供します。プログラミング、データ分析、プロジェクト管理などの人気コースが揃っているのが特徴です。

例:Coursera、Udemy、LinkedIn Learning

VRによる研修シミュレーション

医療現場での手術手順のトレーニングや、製造業での機器操作の訓練をVRで実施します。リアルな体験を安全に行うと同時に、実践力を高めます。

例:Strivr、Immerse

AIチャットボットによる学習サポート

従業員が仕事中に直面する問題をAIが即座にサポート。研修後の学習フォローにも活用されています。

例:Intercom、Drift

3.地域社会や公共教育

地域社会や公共教育では、EdTechが以下のように活用されています。

無料オンライン教育の提供

すべての人が無料で質の高い教育を受けられるプラットフォームを導入し、数学や科学、プログラミングなど幅広い分野をカバーします。

例:Khan Academy

成人向けリテラシー教育

読み書きや言語習得に課題がある成人向けに、ゲーム感覚で学べる教材を提供します。

例: Duolingo、ABCmouse

地域でのSTEM教育推進

小中高生にプログラミングや科学技術を教えるためのリソースを提供します。地域イベントや学校と連携した取り組みとして注目されています。

例:Code.org

4.特別支援教育

特別支援教育では、EdTechが以下のように活用されています。

音声認識や読み上げ技術の活用

視覚障がいや学習障がいを持つ学生が、テキストを音声で聞いて学習します。

例:Voice Dream Reader、Speechify

AIによるサポートツール

文法の修正や学習サポート機能を通じて、ライティングや読解を補助します。

例:Grammarly、Kurzweil 3000

コミュニケーション支援

発話が困難な人向けのコミュニケーションアプリで、教育現場でも活用されています。

例:Proloquo2Go

5.その他の事例

そのほかのEdTechの活用事例は以下のとおりです。

子ども向けプログラミング教育

ビジュアルプログラミングツールを使って、子どもたちが簡単にプログラミングを学べる環境を整えています。

例:Scratch、Tynker

学習管理システム(LMS)の導入

学校や企業が、受講者の進捗や課題提出状況を一元管理システムを導入しています。

例:Blackboard、Edmodo

学習成果の可視化

学習データを可視化し、学習者や教育者が進捗を把握して改善につなげる取り組みも行われています。

例:Tableau、Power BI

EdTech(エドテック)領域で求められる人材

EdTech

EdTech領域で活躍するには、教育の課題を理解し、テクノロジーを活用してその解決に貢献できるスキルや知識が求められます。

以下に、EdTech領域でとくに重要な役割やスキルセットを持つIT人材をご紹介します。

1.必要とされる人材

EdTech領域では、以下の人材が必要とされています。

ソフトウェアエンジニア

教育プラットフォームやアプリケーションの開発・運用を担当します。

スキルセット
・プログラミング言語(Python、JavaScript、Rubyなど)
・フロントエンド・バックエンド開発
・モバイルアプリ開発(iOS、Android)

データサイエンティスト / データエンジニア

学習データの収集・分析を通じて、教育効果の向上や個別最適化を支援します。

スキルセット
・ビッグデータ解析(Hadoop、Spark)
・機械学習とAI(TensorFlow、PyTorch)
・データベース管理(SQL、NoSQL)

なお、データサイエンティストについては以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひあわせてご覧ください。

データサイエンティストとは?需要が高まっている理由から必要なスキルまでご紹介

AI / 機械学習エンジニア

学習者に応じたパーソナライズ教育を実現するAIモデルを設計・実装します。

スキルセット
・自然言語処理(NLP)
・リコメンデーションエンジンの開発
・教育データを活用したアルゴリズム設計

UX/UIデザイナー

直感的で使いやすい教育プラットフォームやツールを設計します。

スキルセット
・デザインツール(Figma、Adobe XD)
・ユーザーリサーチとプロトタイピング
・ユーザーエクスペリエンスの最適化

クラウドエンジニア / DevOpsエンジニア

EdTechシステムのスケーラビリティと安定性を確保します。

スキルセット
・クラウドサービス(AWS、Azure、Google Cloud)
・コンテナ技術(Docker、Kubernetes)
・CI/CDパイプライン構築

なお、クラウドエンジニアについては以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひあわせてご覧ください。

クラウドエンジニアになるためには専門知識・スキルが必須!学習・経験を積んで理想の自分へ

プロダクトマネージャー

教育機関や学習者のニーズを理解し、適切なソリューションを提供する製品を開発します。

スキルセット
・要件定義と仕様書作成
・アジャイル開発の理解
・教育市場の洞察力

セキュリティエンジニア

学習者の個人情報やデータを保護し、安全な学習環境を提供します。

スキルセット
・情報セキュリティ(暗号化、認証)
・GDPRや個人情報保護に関する知識
・ペネトレーションテストの実施

2.活躍するために必要なスキル

EdTech領域で活躍するためには、以下のスキルを備える必要があります。

教育に対する理解

教育プロセスや学習者のニーズを理解し、技術的なソリューションに反映できるスキルが求められます。

チームプレイとコミュニケーションスキル

教育関係者(教師や行政など)との協力や、学習者とのフィードバックループを構築する能力も必要です。

継続的な学習意欲

EdTech分野は急速に進化しているため、新しい技術やトレンドをキャッチアップする姿勢も必要不可欠といえるでしょう。

3.注目されるトレンドや技術

EdTech領域では以下のトレンドや技術が注目されています。

・VR/AR技術:没入型学習体験を可能にする技術
・ブロックチェーン:学習記録の透明性や信頼性を確保
・IoT:スマート教室や学習デバイスの統合
・ジェネレーティブAI:学習内容の自動生成や教育支援

まとめ

EdTech(エドテック)は、教育の課題を解決し、より効率的で平等な教育を実現するためのツールとして、今後もますます注目されていくと考えられています。実際にその活用は年々広がり、教育環境をより柔軟で効果的なものにしています。
今後も新たな技術やサービスの登場が期待されることから、同時に技術と教育の融合を推進する人材が求められると予測できます。今回ご紹介した求められるスキルを身につけて、教育に貢献できる人材へと成長しましょう。

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