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LegalTech

投稿日: 2025/02/26

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LegalTech(リーガルテック)という言葉を見聞きしたことはあっても、その意味や活躍までご存じの方は少ないのではないでしょうか?

そこで今回は、LegalTechの概要や注目されている背景、主な事例についてご紹介します。あわせて、LegalTech領域で求められる人材も解説しているので、興味があり転職を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

LegalTech(リーガルテック)とは

LegalTech(リーガルテック)は、「Legal(法律)」と「Technology(技術)」を組み合わせた言葉で、法律分野における技術の活用を指します。具体的には、法律サービスを提供するためのテクノロジーの利用や、法律事務作業の効率化を目的とした技術的ソリューションの開発などが挙げられます。

LegalTech(リーガルテック)が注目されている背景

LegalTechが注目されている背景には、以下の点があります。

1.法的業務の効率化とコスト削減のニーズ

従来の法律業務は非常に時間がかかり、コストも高い傾向があります。この点から、企業や法律事務所が法的業務に効率化を求めており、これがLegalTechが注目されている背景のひとつです。
大量の書類やデータの処理を必要とする契約書のレビューや、訴訟の準備などの作業において、AIや自動化技術を活用することで、時間と人件費を大幅に削減することが可能です。

2.法律市場の競争激化

法律サービスの市場は競争が激しく、とくに中小の法律事務所や企業が競争力を維持するためには、最新の技術を活用することが重要になっています。
LegalTechは、法律事務所が大手企業と同等の効率性を持ち、クライアントに競争力のあるサービスを提供する手段として注目されています。

3.法的業務のデータ化とデジタル化

法的業務の多くは文書や契約書、判例などのデータに基づいて行われますが、これらを手作業で処理するのは非常に非効率的です。
LegalTechはこれらのデータをデジタル化し、AIや機械学習を利用して迅速かつ正確に分析できる環境を提供します。これにより、データの取り扱いや分析が効率化されることから、LegalTechが注目を集めています。

4.法的サービスへのアクセス向上

従来、法律サービスは高額でアクセスが限られていたため、個人や中小企業が利用するのは困難なケースがありました。しかし、LegalTechを活用したオンラインサービスや自動化ツールの普及によって、法的サービスがより広範囲に提供されるようになり、ひいてはアクセスも向上しています。
こうした法的アドバイスを手軽に受けられるというメリットに伴い、LegalTechは個人や中小企業の間でも注目を集めるようになりました。

5.クライアントの期待の変化

クライアントは、より迅速で効率的、かつコストパフォーマンスの高いサービスを求めるようになっています。テクノロジーを活用したサービスは、クライアントに対して競争優位性を提供する手段として強く支持されています。

6.グローバル化と規制の複雑化

ビジネスが国際化し法的規制が複雑化する中、企業や法律事務所はさまざまな国や地域の法律に対応する必要があります。
LegalTechは、こうした複雑な法的環境を管理し、リスクを評価・予測するための強力なツールとして注目されています。

7.新型コロナウイルス感染症の影響

新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、リモートワークやオンラインサービスが急速に普及しました。法律業界も例外ではなく、従来の対面型の法務サービスをオンラインで提供するためのテクノロジーの導入が進みました。これにより、LegalTechの活用が加速しました。

8.弁護士不足と業務負担の増加

中小企業や弁護士が限られたリソースで業務をこなしている中、LegalTechは業務負担を軽減するための重要な手段となっています。技術による業務自動化や効率化は、弁護士のリソースを最適化し、より重要な仕事に集中できるようにします。

LegalTech(リーガルテック)の事例

LegalTech

ここでは、LegalTechの具体的な事例をいくつか紹介します。

1.AIを活用した契約書レビュー・作成ツール

LegalTechの事例として、AIを活用して契約書のレビューやリスク分析を行い、修正の提案を自動で行うツールが挙げられます。「LegalForce(日本)」「Kira Systems(カナダ)」「Luminanceイギリス)」が代表例です。

特徴

・法律の専門知識を学習したAIが、契約書の条文の不備やリスクを検出
・過去の契約と比較し、適切な条文を提案
・人間の作業を大幅に削減し、レビューの精度を向上

2.法律相談プラットフォーム

弁護士への法律相談をオンラインで手軽に行えるサービスとして、「Avvo(アメリカ)」「Bengo4.com(弁護士ドットコム・日本)」が挙げられます。

特徴

・チャットや電話で弁護士に相談できる
・ 弁護士のレビューや評価を参考に、適切な専門家を選択
・一部AIが質問に回答する機能を搭載し、無料相談も可能

3.オンライン紛争解決(ODR: Online Dispute Resolution)

企業間や消費者間の紛争をオンラインで解決するシステムも登場しています。具体的には「 Modria(アメリカ)」や「ECODR(日本)」があります。

特徴

・Eコマースやビジネスのトラブルをオンラインで解決
・AIやアルゴリズムを活用して中立的な提案を生成
・法律事務所を通さずに低コストで紛争解決が可能

4.ブロックチェーンを活用したスマートコントラクト

契約の履行を自動化するためのブロックチェーン技術を活用したスマートコントラクトも一例です。「OpenLaw(アメリカ)」「Clause(アメリカ)」などが挙げられます。

特徴

・契約の条件が満たされると自動で取引を実行
・改ざん不可能な契約データを記録し、信頼性を向上
・企業間取引や金融業界での利用が進んでいる

5.法律リサーチ・判例検索の自動化

AIで過去の判例や法律文書を高速検索し、必要な情報を提供するシステムとして「ROSS Intelligence(アメリカ)」や「Westlaw Edge(アメリカ)」があります。

特徴

・自然言語処理(NLP)を使い、法律関連の質問に対する適切な判例を検索
・法改正情報や最新の判例を自動的に追跡
・弁護士のリサーチ時間を大幅に削減

6.クラウド型の契約・法務管理システム

LegalTechの事例として、契約書の電子署名や法務業務のクラウド管理を行うシステムも挙げられます。「DocuSign(アメリカ)」や「CLM(日本)」がその代表例です。

特徴

・契約書の電子署名を可能にし、ペーパーレス化を推進
・契約の進捗を管理し、期限やリスクを可視化
・複数人の同時編集やワークフロー管理が可能

7.リーガルチャットボット

リーガルチャットボットは、AIチャットボットによる法律相談・訴訟手続きのサポートツールです。具体的には「DoNotPay(アメリカ)」「ChatLegal(日本)」などがあります。

特徴

・交通違反の異議申し立てや、小額訴訟の手続きをサポート
・質問に対して自動で適切な法的アドバイスを提供
・法律事務所を介さずに、簡単な法的手続きをセルフで行える

LegalTech(リーガルテック)領域で求められる人材

LegalTech

LegalTech領域では、法律とテクノロジーの融合が進んでおり、多様なスキルを持つ人材が求められています。とくに、以下のようなスキルや知識を持つ人材が重要視されています。

1.AI・機械学習エンジニア

AIを活用した契約書レビュー(LegalForce、Kira Systems)や法的リスクを予測するAIツールの開発を担います。

求められるスキル

・自然言語処理(NLP):契約書や判例の自動解析、リーガルリサーチツールの開発に必須
・機械学習・ディープラーニング:法的文書の分類、リスク分析、判例予測などに活用
・データ分析・統計学:法律データを用いた予測モデルの構築
・使用技術:Python(TensorFlow、PyTorch、Scikit-learn)、R、SQL

2.ソフトウェアエンジニア(バックエンド / フロントエンド / フルスタック)

契約管理システム(DocuSign、CLM)や判例検索・法務リサーチツール(ROSS Intelligence)などの開発を担います。

求められるスキル

・バックエンド開発(契約管理システム、文書管理システム)
  - 言語:Python、Java、Node.js、Go
  - フレームワーク:Django、Spring Boot、Express.js
  - データベース:PostgreSQL、MySQL、MongoDB
  - API開発(RESTful API、GraphQL)

・フロントエンド開発(リーガルTech SaaS、Webアプリ)
  - 言語:JavaScript、TypeScript
  - フレームワーク:React、Vue.js、Angular
  - UI/UXデザイン(法律業務の使いやすいUI設計)

3.ブロックチェーンエンジニア

ブロックチェーンを活用したスマートコントラクトによる契約自動化(OpenLaw, Clause)や電子証明書管理(Notarize, Ubitquity)などを行います。

求められるスキル

・スマートコントラクト開発(Ethereum、Hyperledger、Solana)
・Solidity、Rust、Goなどのプログラミング
・分散型台帳技術(DLT)の理解
・暗号技術(ハッシュ関数、公開鍵暗号、デジタル署名)

4.クラウド / DevOps エンジニア

法務データの安全なクラウド管理(契約書・訴訟データの保存・検索)やSaaS型リーガルTechサービスのインフラ構築などを行います。

求められるスキル

・クラウド環境(AWS、GCP、Azure)
・CI/CDパイプライン(Jenkins、GitHub Actions、GitLab CI/CD)
・コンテナ技術(Docker、Kubernetes)
・セキュリティ(法務データの暗号化・アクセス制御)

なお、クラウドエンジニアについては以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひあわせてご覧ください。
クラウドエンジニアになるためには専門知識・スキルが必須!学習・経験を積んで理想の自分へ

5.サイバーセキュリティエンジニア

契約書や法律関連データのセキュアな保管(リーガルクラウドサービスのセキュリティ強化)を担います。

求められるスキル

・法的データの暗号化・認証(SSL/TLS、OAuth、SAML)
・データ保護・コンプライアンス(GDPR、HIPAA、日本の個人情報保護法)
・セキュリティ診断・ペネトレーションテスト

6.プロダクトマネージャー(PM) / ビジネスアナリスト(BA)

AI契約書レビューのプロダクト企画(LegalForce、Kira Systems)や法務部向けDXツールの設計などを行います。

求められるスキル

・法務知識(契約法、知的財産権、コンプライアンス)
・プロジェクトマネジメント(Agile、Scrum、Kanban)
・UX/UI設計、ユーザーリサーチ
・ロードマップ策定、リーガルTech製品の開発管理

まとめ

LegalTech(リーガルテック)は法務業界に革新をもたらす重要な役割を担っており、契約業務の自動化や法律相談のオンライン化、AIによる判例検索、ブロックチェーンを活用したスマートコントラクトなど、幅広い分野で活用が進んでいます。これにより、法律業界の効率化、低コスト化、アクセス向上が実現されつつあり、その注目度は今後も増していくと考えられています。

そんなLegalTech領域では、AIエンジニアやソフトウェア開発者、ブロックチェーン技術者、クラウド/セキュリティエンジニア、プロダクトマネージャーなど、幅広い人材が求められています。とくに、法務知識とテクノロジーを掛け合わせたスキルセットを持つ人材は、今後ますます重宝されると予測できるので、気になる方はその点を念頭に置いてスキルアップを図りましょう。

私どもTechClipsエージェントは、 ITエンジニアやITコンサルタントを目指す皆さまのキャリアプランの相談をはじめとした、 無料の転職支援サービスです。人生の目標やキャリアの方向性を整理し、一緒に考えていく作業に多くの時間を割いています。もしひとりで自分自身のキャリアや転職活動の進め方に悩んでいるのであれば、この機会にぜひご相談ください。

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