「テキスト形式」と一緒によく使われる、2進数を用いたデータ形式「バイナリ」。見聞きしたことはあっても、詳しいことまではわからない方もいるのではないでしょうか。
システムやアプリケーションの設計では、バイナリとテキスト形式を適切に使い分ける必要があるため、前もってバイナリに関する理解を深めておくことが重要です。
そこで今回は、バイナリの概要やテキスト形式の違い、メリット・デメリットについてご紹介します。あわせて、バイナリに関連する技術もまとめているので、ぜひ最後までご覧ください。
バイナリとは
バイナリ(Binary)とは「2進数を用いたデータ形式」を指し、0と1の2つの値のみで情報を表現します。コンピュータ内部ではデータやプログラムがすべてバイナリ形式で保存され、処理されます。
バイナリは、テキストファイルや実行ファイル、画像データなど、さまざまな形で使用されています。
バイナリとテキスト形式の違い
テキスト形式とは、その名のとおり「文字のみで構成されたデータ形式」のことです。バイナリよりもデータサイズが大きいことが多いですが、人間が理解しやすい形式のため編集は容易です。
バイナリとテキスト形式の違いは以下のとおりです。

バイナリの種類
バイナリの種類は以下のとおりです。

バイナリのメリット・デメリット

バイナリにはメリットとデメリットがあります。
バイナリのメリット
バイナリのメリットは以下のとおりです。
・省メモリ:コンパクトに情報を保持できる
・高速処理が可能:コンピューターが解釈できる形式のため、テキスト形式より高速に処理できる
・データ圧縮が容易:バイナリ形式はデータの圧縮がしやすく、ストレージの節約が可能
・セキュリティ強化:人間が直接解読しにくいため、情報漏えいリスクが低減する
バイナリ形式は、テキスト形式に比べて情報をコンパクトに保持できます。また、高速処理にも優れているため、計算やデータ処理をスピーディーに行えます。
バイナリのデメリット
バイナリのデメリットは以下のとおりです。
・人間が読み取れない:テキスト形式と異なり、人が直接バイナリコードを解釈するのは困難
・デバッグが難しい:実行ファイルやデータがバイナリ形式だと、エラーやバグの特定が困難
・互換性の問題:OSや環境が異なるとバイナリ形式も変わるため、移植性が低いことがある
バイナリデータは0と1の数値で表現されるため、人間には理解しにくいのが弱点です。また、特定のコンピュータやOSでの動作を前提としているため、プラットフォームが変わると動作しないことがあります。
バイナリに関連する技術
最後に、バイナリに関連する代表的な技術をご紹介します。
1.バイナリシリアライゼーション
データをバイナリ形式で保存し、あとで再利用可能にする技術です。JavaやPythonでよく使われます。
2.バイナリトランスレーション
異なるアーキテクチャの命令セットを変換して実行する技術で、仮想マシンなどに使われます。
3.バイナリパッチ
既存のバイナリファイルを修正・更新する技術で、ソフトウェアのアップデートに利用されます。
まとめ
バイナリは、コンピュータの基本動作を支える重要なデータ形式であり、その高速処理性能と効率性がメリットです。しかし、人間が直接解読できないため、デバッグや互換性に課題がある点も理解しておく必要があります。システムやアプリケーションの設計においては、バイナリとテキスト形式を適切に使い分けることが重要です。
私どもTechClipsエージェントは、 ITエンジニアやITコンサルタントを目指す皆さまのキャリアプランの相談をはじめとした、 無料の転職支援サービスです。人生の目標やキャリアの方向性を整理し、一緒に考えていく作業に多くの時間を割いています。もしひとりで自分自身のキャリアや転職活動の進め方に悩んでいるのであれば、この機会にぜひご相談ください。
簡単60秒
無料 転職支援サービス申し込み