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SalesTech

投稿日: 2025/02/26

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従来の営業手法だけだとなかなか契約につながらなかったり、競合他社に勝てなくなったりすることから、今多くの企業で「SalesTech(セールステック)」が注目されています。

そこで今回は、SalesTechの概要や注目されている背景、主な事例についてご紹介します。あわせて、LegalTech領域で求められる人材も解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

SalesTech(セールステック)とは

SalesTechとは、「Sales(営業)」と「Technology(技術)」を組み合わせた言葉で、営業活動を効率化・最適化するためのIT技術やツールを指します。
AIやデータ分析、CRM(顧客関係管理)、SFA(営業支援システム)などを活用し、営業プロセスの自動化やパフォーマンス向上を支援します。

SalesTech(セールステック)が注目されている背景

SalesTechが注目されている背景には、以下7つの要因が挙げられます。

1.営業のデジタル化とDX(デジタルトランスフォーメーション)の加速

企業のDX推進が進む中、営業活動もデジタル化が求められています。従来の対面営業に依存した手法ではなく、データ活用やオンラインツールを駆使した営業手法が必要とされています。

2.コロナ禍による営業スタイルの変化

新型コロナウイルス感染症の影響で対面営業が難しくなり、オンライン商談やインサイドセールスが急速に普及しました。これに伴い、Zoom、BellFace、電子契約ツールなどSalesTechツールの導入が加速しました。

3.データドリブンな営業の重要性

従来の「勘や経験」に頼る営業手法から、データを活用した科学的な営業戦略へとシフトしています。これにより、CRM(Salesforce、HubSpot)やAI分析ツール(Clari、Gong.io)を活用し、成約率の向上や営業活動の最適化を図る企業が増えています。

4.人手不足・働き方改革による営業の効率化ニーズ

労働人口の減少や働き方改革の影響で、営業プロセスの効率化・自動化が求められています。SFA(営業支援ツール)やMA(マーケティングオートメーション)を活用し、少人数でも高い成果を出せる仕組みが必要とされています。

5.ABM(アカウントベースドマーケティング)の普及

近年、ABM(Account-Based Marketing)が注目されており、特定のターゲット企業にフォーカスした営業戦略が重要視されています。
SalesTechを活用することで、リードの絞り込み、最適なアプローチ、データ分析が可能になり、より効率的な営業が実現できることから、今注目を集めています。

6.営業の高度化とパーソナライズの重要性

顧客の購買行動が変化し、一律の営業アプローチではなく個別最適化が求められるようになりました。AIを活用した営業支援ツールにより、顧客ごとに最適な提案やフォローアップができるようになっています。

7.グローバル競争の激化

市場のグローバル化に伴い、競争が激化。企業はより精度の高い営業戦略と迅速な意思決定を求められており、SalesTechの導入によるデータに基づいた営業活動が不可欠になっています。

SalesTech(セールステック)の事例

SalesTech

ここではSalesTechの具体的な事例をご紹介します。

1.Salesforce(CRM / SFA)– データドリブン営業の実現

まず、トヨタ自動車がSalesforce(CRM / SFA)の導入によりデータドリブン営業の実現した事例をご紹介します。

導入の背景

・販売店ごとに顧客情報が分断され、営業活動の可視化が困難だった
・顧客情報の統合管理が必要だった

SalesTechの活用

まず、Salesforce CRM/SFAを導入し、全国の販売店と顧客情報を一元管理しました。そして、過去の購買履歴や問い合わせ履歴をもとに、最適な営業アプローチを提案しました。
こうしたAIを活用したデータ分析により、トヨタ自動車は購買意欲の高い顧客を特定し、成約率を向上させました。

成果

・営業のデータ可視化により、販売効率が約20%向上
・顧客に合わせた最適な営業が可能になり、成約率の向上に貢献

2.HubSpot(CRM / MA)– インサイドセールスの強化

続いて、HubSpotのCRM・MAの導入による、インサイドセールスの強化の事例をご紹介します。

導入の背景

・インサイドセールス(オンライン営業)を強化する必要があった
・見込み客(リード)の管理やナーチャリング(育成)が課題

SalesTechの活用

HubSpotのCRM・MA(マーケティングオートメーション)を導入し、「Webサイトの訪問履歴」「メール開封率」「過去の商談履歴」などのデータを一元管理しました。
また、スコアリング機能で購入意欲の高い見込み客を優先的にアプローチ。自動メール配信(MA)でリードを育成し、商談化率を向上させました。

成果

・リードの商談化率が約30%向上
・インサイドセールスの業務効率が向上し、営業コスト削減

3.Gong.io(AI商談解析)– 営業トークの最適化

某外資系IT企業は、Gong.ioの導入により営業トークの最適化を図りました。

導入の背景

・営業の商談パフォーマンスを数値化し、改善する必要があった
・成約率向上のため、効果的な営業トークを特定したかった

SalesTechの活用

Gong.io(AIを活用した商談解析ツール)を導入したのち、商談の録音データをAI解析し、成功する営業の特徴(話す割合、質問の仕方など)を特定。これをを新人に共有し、営業研修に活用しました。

成果

・成約率が15%以上向上
・効果的な営業手法を体系化し、営業部全体のスキルアップに貢献

4.BellFace(オンライン商談ツール)– 非対面営業の強化

住友生命は、BellFaceの導入により非対面営業の強化を図りました。

導入の背景

・コロナ禍で対面営業が困難になり、オンライン営業の強化が必要だった
・高齢顧客にも使いやすい商談ツールが求められた

SalesTechの活用

BellFace(オンライン商談ツール)を導入し、非対面営業を強化。営業マニュアルやトークスクリプトを画面共有しながら商談を進める仕組みを構築しました。
なお、顧客はアプリのインストール不要で、簡単にオンライン商談が可能なことから、顧客の手を煩わせない配慮もしています。

成果

・オンライン商談の成約率が向上し、対面営業と同等の成果を実現
・営業の移動時間が削減され、業務効率が約30%向上

5.クラウドサイン(電子契約)– 契約業務のデジタル化

リクルートは、クラウドサインを導入して契約業務をデジタル化しました。

導入の背景

・紙の契約書の処理に時間がかかり、営業の業務負担が大きかった
・契約締結スピードを上げ、商談後のフォローを迅速化したかった

SalesTechの活用

クラウドサイン(電子契約ツール)を導入し、契約業務をデジタル化。商談が成立したら即座に電子契約を送信することで、スムーズな契約締結を実現しました。
また、契約の進捗状況をリアルタイムで把握することで、フォローアップの最適化も図っています。

成果

・契約締結のリードタイムが約50%短縮
・紙の契約書管理コストを大幅に削減し、業務効率が向上

SalesTech(セールステック)領域で求められるIT人材

SalesTech

SalesTech領域では、以下のようなスキルセットを持つ人材が求められます。
SalesTechは営業の効率化や最適化を目的とした技術のため、とくにデータ分析・AI・システム開発・マーケティングとの連携が重要になります。

1.CRM/SFAエンジニア

CRMやSFAの導入・設定・カスタマイズ、企業の営業プロセスに合わせた自動化機能の開発、既存システムとのデータ連携(ERPやMAツールとの統合)などを行います。

求められるスキル・知識

・CRM/SFAツールのカスタマイズ・運用(Salesforce、HubSpot、Microsoft Dynamics 365 など)
・API連携(REST API、GraphQL など)
・データベース設計・管理(MySQL、PostgreSQL、NoSQL など)
・ワークフローや自動化スクリプト開発(Apex(Salesforce)、Python、JavaScript など)

求められる人物像

・営業と技術の橋渡しができるエンジニア
・業務プロセスを理解し、最適なシステム設計ができる人材

2.データアナリスト / データサイエンティスト

営業データの分析・レポーティングや、成約率向上のためのパターン分析・予測モデルの構築、MA(マーケティングオートメーション)との連携データ分析などを行います。

求められるスキル・知識

・データ分析・統計知識(Python、R、SQL など)
・BIツールの活用(Tableau、Power BI、Looker など)
・AI/機械学習(TensorFlow、scikit-learn など)
・セールスデータの可視化と予測分析

求められる人物像

・営業の課題をデータで解決できる人材
・ビジネス目線で分析結果を活用できるエンジニア

なお、データサイエンティストについては以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひあわせてご覧ください。
データサイエンティストとは?需要が高まっている理由から必要なスキルまでご紹介

3.AI/機械学習エンジニア

AIを活用した営業支援システムの開発、Gong.ioのような商談解析ツールの開発(会話のトーンやキーワード分析)、営業データをもとにした成約率の予測モデル構築などを行います。

求められるスキル・知識

・GPT、BERTなどの自然言語処理(NLP)
・AIを活用した営業予測(機械学習、深層学習)
・商談解析ツールの開発(音声認識・感情分析など)
・ビッグデータ処理技術(Spark、Hadoop など)

求められる人物像

・営業の非属人化をAIで支援できる人材
・ビッグデータを活用し、営業の意思決定をサポートできる人材

4.マーケティングオートメーション(MA)エンジニア

MAツールを活用したリード管理・顧客ナーチャリングの設計、営業部門とマーケティング部門のデータ連携の最適化、顧客の行動データをもとにした最適なアプローチ提案などを行います。

求められるスキル・知識

・MAツールの設定・運用(Marketo、Pardot、HubSpot など)
・デジタルマーケティングの知識(Google Analytics、SEO、広告運用 など)
・データ連携・API開発(Salesforce、CRMとの統合)
・HTML/CSSやJavaScript(Webサイトやメールテンプレート開発)

求められる人物像

・マーケティングと営業をつなぐ技術者
・リード獲得から成約までの仕組みをシステムで構築できる人材

5.フルスタックエンジニア(SalesTechシステム開発)

SalesTechプラットフォームの開発(新しい営業支援ツールの開発)やCRM/SFAと連携するWebアプリの開発、SaaS型営業支援システムの構築・運用などを行います。

求められるスキル・知識

・フロントエンド技術(React、Vue.js、TypeScript など)
・バックエンド技術(Node.js、Python、Ruby on Rails など)
・クラウドインフラ(AWS、GCP、Azure など)
・SaaS開発・API設計

求められる人物像

・幅広い技術スタックを持ち、SalesTechサービスをゼロから構築できる人材
・営業業務を効率化するためのUI/UXを考えられるエンジニア

なお、フルスタックエンジニアについては以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひあわせてご覧ください。
フルスタックエンジニアになるには?必要な知識・技術と目指し方を解説

6.ITコンサルタント(SalesTech導入支援)

SalesTech導入のコンサルティング(要件定義・運用設計)や企業の営業DX戦略の策定、業務プロセス改善のためのシステム導入支援などを行います。

求められるスキル・知識

・営業プロセスの設計・改善スキル
・SalesTechツールの選定・導入支援(Salesforce、HubSpot など)
・データ分析・KPI設計
・エンジニアと営業チームの橋渡し

求められる人物像

・営業と技術の両方を理解し、DX推進できる人材
・企業のSalesTech活用を戦略的に支援できるコンサルタント

なお、ITコンサルタントについては以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひあわせてご覧ください。
ITコンサルタントはどういう職種?仕事内容や求められる理由について
ITコンサルタントの未来は明るい?転職に向けて知っておきたいこと

まとめ

SalesTech(セールステック)は、デジタル化やデータ活用、人手不足、営業の効率化ニーズなど、さまざまな要因が絡み合って注目されています。
実際に、従来の営業手法だけでは競争に勝てなくなり、より戦略的かつ効率的な営業活動を実現するために、多くの企業がSalesTechを導入しています。SalesTechの活用により、営業の効率化・データ活用・成約率向上が実現されており、今後も幅広い業界での導入が進んでいくと考えられます。

SalesTech領域では、営業と技術の両方を理解し、データを活用して営業活動を最適化できるIT人材が求められています。そのため、エンジニアとしてSalesTech領域への転職を検討している場合は、この点を踏まえて自分を磨くとよいでしょう。

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