目次
1. 会社や組織における30代エンジニアの位置付け
2. 転職における30代エンジニアの「年齢の壁」
3. 転職が成功するエンジニア、失敗するエンジニアの差
4. 30代のエンジニア転職を成功させるために
30代になり、仕事も一通り覚え、この先の人生も徐々に見え始めているこの時期。このままのキャリアでいいのか?」「今の会社のままでいいのか?」など不安を感じる時期でもありますよね。
転職が当たり前の世の中になり、30代で転職するエンジニアも増えています。ただ、20代のときのように気軽に転職できるかというと、そうはいきません。そこには、30代という年齢の壁があるからです。
今回は、30代のエンジニアの転職につきまとう「年齢の壁」を超え、さらにそのキャリアを発展させるための転職の考え方について解説していきます。30代のエンジニアで、転職を検討されている方は、是非、ご一読ください。
会社や組織における30代エンジニアの位置付け
まず大切なことは会社や組織において30代のエンジニアというのはどういった位置づけで考えられているかということを考えていきましょう。まずは技術面と管理面の2面から考えていきたいと思います。
プロフェッショナルとしての技術
30代となると、大学卒業の方であれば最低でも8年程度、大学院卒業の方であれば6年程度のエンジニアとしての実務経験があることになります。
もちろん業界や業種にもよりますが、採用する企業側としては、転職活動をしているエンジニアに対して、ある程度一定の技術や経験を求めることが一般的です。
30代のエンジニアの方に対して採用企業は、事業、プロダクト、メンバーへの技術指南なども含めて技術的に組織を牽引できることを求めていると考えて良いでしょう。
組織を牽引できるリーダー
エンジニアの方の中には、苦手な方も多いと思いますが、リーダーとして組織を牽引できる力も必要になってくるでしょう。
より具体的に申し上げるのであれば、30代のエンジニアの方には、自分よりも若手のメンバーに対して、チームの中である一定の役割を与えられることもあるでしょう。その際に、チームのメンバーや後輩などに対して、効果的なコミュニケーションや、組織における模範となる行動を組織は30代のエンジニアに対して期待してくるでしょう。
転職における30代エンジニアの「年齢の壁」
さて、企業の期待する役割の整理が終わったところで、実際に30代のエンジニアが転職する際に言われる「年齢の壁」に対して解説をしていきたいと思います。
給与
年齢が上がってくれば、基本的には給与が上がっていくことが多いかと思います。当たり前ではありますが、給与が高い方を採用する際には、企業側はどうしても慎重になりますので、要求レベルや採用基準も高くなっていきます。
組織やチームへの順応
30代のエンジニアの場合、仕事の仕方などに癖がついているものです。特に大手企業からベンチャー企業へ、またベンチャー企業から大手企業へ、システムインテグレーターから事業会社へ、などなど働き方や開発手法などが異なることも多くあると思います。
癖というのは、 ある意味、所属していた企業での経験や学びの現れであり、癖自体を持っているということは決して悪いことではありません。しかし、その経験や癖が新しく所属する企業にとって良い癖とは言えず、順応できなければマイナス評価になってしまうこともあるでしょう。またその癖というのは、これまでのエンジニアとしての成功体験とも言えるため、個人としてもなかなか捨てづらいという側面もあり、非常に厄介です。
技術習得
技術習得においても経験や成功体験が邪魔をしてしまうことがあります。特にITエンジニアの場合、新しい技術が毎年のように登場します。必ずしも新しいことが良いことではないですが、多くの場合はより簡単に、より効率的に開発できるように技術というのは革新が行われているものです。
年齢を重ねても、これまでやってきた自分自身のスキルや能力をある意味否定し、新しいスキルや技術に対しても積極的に学ぼうとする姿勢が重要です。しかし多くの30代のエンジニアの方は、自分自身の成功に固執し、新しい学びを拒否してしまう方もいるため、年齢を重ねてくると新しい技術を習得しづらいと一般的に考えられています。
転職が成功するエンジニア、失敗するエンジニアの差
では実際に転職が成功するエンジニア、失敗するエンジニアの差というのはどういったものなのか考えていきましょう!
転職が成功するエンジニアの特徴
確固たるエンジニアリングスキルがある
基礎があれば、新しい物事に対しての習得も早く、応用が利く。
プログラミングスキルなど業務に関わるスキルや経験が高いことももちろん重要です。
しかし、コンピューターに対して深い造詣があることなど、エンジニアリングにおける基礎的な知識や能力が高いことが重要であると私たちは考えます。基礎があれば、新しい物事に対しての習得も早いですし、応用が利くともいえるでしょう。
自分自身のキャリアに方向性や志がある
しっかりとキャリアについて考えられている方が転職に成功している。
エンジニアの方の中には、どうしても転職回数が増えてしまう方もいらっしゃいます。これ自体はスペシャリストとして致し方ない部分もあります。
ただ、その際に重要なのは、自分のキャリアとしてどういった方向性を持って働いているのか? 自分自身の達成したい志は何なのか? 自分自身はどういった価値が出せるか?などしっかりとキャリアについて考えられている方が転職に成功しているケースが多いです。
組織やチームに対しての順応性
組織、チーム、環境に対して柔軟に順応できるか?
ということもとても大事な能力。
先ほども記載しましたが、30代になってきますと、どうしても仕事の仕方の癖や成功体験が積み重なっているものです。
転職もそうですが、30代で新プロジェクトなど、これまで自分自身が経験したことがないお仕事を任されるということもあるでしょう。その際にこれまでのやり方が通用しないこともあるかと思います。つまり、組織、チーム、環境に対して柔軟に順応できるか?ということもとても大事な能力であると言えます。
スキル習得のための自己研鑽ができる
自己研鑽ができるエンジニアは価値が上がり続け、
市場的な評価も高い。
先ほども記載しましたが、ITエンジニアの技術に関しては毎年のように新しい技術が生まれてきます。つまりこれまで培ってきた技術や経験が意味をなさなくなってくることもあります。
何歳になっても新しい技術に興味を持ち、勉強をし、自己研鑽ができるエンジニアは価値が上がり続け、市場的な評価も高いでしょう。
正しい生活習慣
組織の模範となるエンジニアであることも、
組織からの評価は高い。
冒頭にも記載をしましたが、いくら技術が高くても生活習慣や素行が悪い人物を組織の中心に置くことはできません。スタッフや他のエンジニアに対しても模範となるような人物の評価は高いでしょう。
正しい生活習慣を持っており、組織の模範となるエンジニアであることも、組織からの評価は高いと言えます。
転職に失敗するエンジニアの特徴
やりたいことばかりで組織貢献を考えられない
自分の利益しか考えないエンジニアは、
最終的には組織からは評価されなくなってしまう。
組織というのは、 集団で業務を行うことによって、個人で行なうよりも効率的に経済活動を行うために組織されています。 その前提で考えても、自分自身のエゴを通したり、自分の利益しか考えないエンジニアは、どんなにスキルが高かったとしても最終的には組織からは評価されなくなってしまうでしょう。
自分自身の強み弱みを客観視できていない
能力で評価されるエンジニアにとっては致命的。
自分自身のことを正しく客観的に評価ができないエンジニアというのは、 自分にとって今何が足りないのか?何を行っていけばいいのか?どういった能力開発を行えばいいのか?なども考えていくことができないため、成長出来ないと言えます。 自分自身の能力を高めていくことができないのであれば、自分の能力で評価されるエンジニアにとっては致命的と言えるでしょう。
新しい環境、時代、技術に順応できない
一旦自分自身の性格や行動を見直してみましょう。
何度もになりますが、新しい技術はどんどんと生まれていきます。そのため、30代のエンジニアであっても、新しい開発手法や技術を取り入れていく必要があります。また転職活動してるわけですから、新しい会社で働くことになりますが、その際も同様ですが、過去の成功体験に固執してしまい、環境に順応できない方も転職しづらい状況になるでしょう。
一見スキルの高いエンジニアにもかかわらず、組織に順応できず転職してしまう方というのは、一定数いらっしゃいます。もしも同じような状況にあるのであれば、一旦自分自身の性格や行動を見直してみましょう。
スキル習得のための自己研鑽ができない
エンジニアとして成長ができないのであれば、
自分の価値は向上していかない。
エンジニアのようなスペシャリストにとってスキルや技術というのは自分の価値を決める非常に重要な要素です。その上で自分自身の技術のレベルアップができないということは、 自分自身の価値を向上させないということに他なりません。
現時点でレベルが高かったとしても、エンジニアとして成長ができないのであれば、自分の価値は向上していかないと考えても良いでしょう。
生活が不規則
エンジニアだから生活が不規則でもいいということにはなりません。リーダーになっていく、組織の中心を担っていくということは模範となる行動を見せなくてはいけません。
30代のエンジニア転職を成功させるために
では最後にエンジニア転職を成功するためのおさらいをしておきましょう。
30代エンジニアの転職市場を理解する
今回、整理した通り、30代のエンジニア転職においては、プロフェッショナルとしての技術と、年齢的にリーダーシップを求められているということを知っておきましょう。
自分自身の強み弱みを理解し、市場価値を知る
上記の市場を理解した上で自分自身の強みや弱みを正しく理解し、どのように会社やチームに対して貢献していくかを考えていきましょう。
キャリアプランの棚卸しと見直し
自分の強みと弱みを把握していく上においてはこれまでのキャリアの棚卸しと、 今後のキャリアプランの見直しということもセットで行うべきでしょう。
この際に今まで培ってきた経験や技術や知識だけではなく、どういった時に自分が喜びを感じたか?また悲しみを感じたか?なども合わせて考えておくと良いでしょう。
年収ももちろん大事です。しかし仲間との連帯や、社会に対しての有用性なども感じたいと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?自分自身が何に対して喜びを感じるのかをしっかりと見返しておくことも大事でしょう。
転職活動へ
ここまで来て初めて転職活動を開始するべきだと考えます。最後に手段としてどういった方法で転職先を選ぶのか?を決めていきます。転職方法に関しては別のページにまとめておきたいと思いますのでそちらも参考にしてください。
正直、こういった思考を自分一人でやるのはかなり大変だなと感じたエンジニアの方もいたはずです。また自分自身では気付けないことや思いつかないこともあるでしょう。そういった際には是非弊社のキャリアコンサルタントにご相談ください。
私たちはこのようなことを考えながら一人一人のキャリアに対して向き合っておりますので、現在のところ、TechClipsエージェントを使って頂いて、1年以内に離職したエンジニアの方はゼロです。
誰しもが自分自身のキャリアを失敗したくない!と考えるでしょう。もしも一人で答えが出せない、自分自身のキャリアが心配だ、という方がいらっしゃいましたらお気軽に弊社にご相談くださいませ。
簡単60秒
無料 転職支援サービス申し込み